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文字列の強調や用語,上付き文字,下付き文字などの構造を表現するものが字句要素です。これには多くの要素が定義されています。それぞれの意味と要素の関係を見てみましょう。
em要素は,「強調(emphasis)」を意味します。
<em> 強調する部分 </em>
strong要素は,「最強調(strong emphasis)」を意味します。
<strong> 最強調する部分 </strong>
dfn要素は,「定義用語(definitional)」を意味します。
<dfn> 定義用語 </dfn>
code要素は,「プログラムコード(program code)」を意味します。
<code> プログラムコード </code>
samp要素は,「サンプル(sample)」を意味します。通常は,コンピュータの出力例などに使用します。
<samp> 出力サンプル </samp>
kbd要素は,「ユーザ入力文字列(something user would type)」を意味します。
<kbd> ユーザ入力文字列 </kbd>
var要素は,「変数・引数(variable)」を意味します。
<var> 変数・引数 </var>
cite要素は,「出典先・参照先(citation)」を意味します。
<cite> 出典先・参照先 </cite>
abbr要素は,「略語(abbreviation)」を意味します。例えば「Monday」を「Mon」と表現する場合です。
<abbr> 略語 </abbr>
acronym要素は,「頭文字略語(acronym)」を意味します。例えば「Hyper Text Markup Language」を「HTML」と表現する場合です。
<acronym> 頭文字略語 </acronym>
q要素は,「引用句(quote)」を意味します。
<q> 引用句 </q>
sub要素は,「下付き文字(subscript)」を意味します。
<sub> 下付き文字 </sub>
sup要素は,「上付き文字(superscript)」を意味します。
<sup> 上付き文字 </sup>
このように字句要素には,多くの要素が定義されていますが,実際には,すべての要素を使用することはそれほど多くはありません。主に使用するものは,strong要素(2種類の強調を使用するときはem要素を併用します),sub要素,sup要素ぐらいです。しかし,文書構造を正確に表現したいならば,字句にもなるべく字句要素を指定することが望まれます。
ここで一つ注意です。書籍などでは,用語を太字で表現したり,重要箇所を下線で表現することがよくありますが,XHTML(HTML)では,太字とか下線を表現するのではなく,用語は定義された用語であるとか,強調したいとか,そうした構造的な意味合いを考えてタグを指定する必要があります。つまり,見た目から要素を判別してはいけないということです。これは特に注意を必要とします。
では,以下にサンプルコードとブラウザでの表示例を示しておきます。
<p>
<em>強調です(em要素)</em><br />
<strong>最強調です(strong要素)</strong><br />
<dfn>定義用語です(dfn要素)</dfn><br />
<code>プログラムコードです(code要素)</code><br />
<samp>出力サンプルです(samp要素)</samp><br />
<kbd>ユーザ入力文字列です(kbd要素)</kbd><br />
<var>変数・引数です(var要素)</var><br />
<cite>出典先・参照先です(cite要素)</cite><br />
<abbr>略語です(abbr要素)</abbr><br />
<acronym>頭文字略語です(acronym要素)</acronym><br />
<q>引用句(q要素)</q><br />
<sub>下付き文字です(sub要素)</sub><br />
<sup>上付き文字です(sup要素)</sup>
</p>