ここでは,「レイヤー」と呼ばれるものの考え方について説明します。(Sample Download → XCFファイル)
まずは,下の編集中の画像を見てください。
見た目としては,白地の紙に緑色,黄色,赤色の円がそれぞれ描画されているように見えます。当然,そのように描画することも可能ですが,ここでは少し異なった描画方法を使っています。
それは,「白地の紙」と「透明な紙の上に緑色の円」,「透明な紙の上に黄色の円」,「透明な紙の上に赤色の円」の4枚の画像を重ねて1枚の画像として見せています。(なお,GIMP では,透明を「灰色の市松模様」で表現しています。)
このような独立した1枚1枚の描画単位を「レイヤー」と呼びます。
レイヤーを扱うためには「レイヤーダイアログ」を操作します。ここでは,数多くあるレイヤー操作の中から基本的なものだけをまずは説明します。
もし,「レイヤーダイアログ」が表示されていない場合には,メニューバー[ウィンドウ]—[ドッキング可能なダイアログ]—[レイヤー]を選択するか,ショートカットキー「Ctrl+L」を操作します。
前述のレイヤーダイアログでは,「白地の紙」のレイヤーの上に「緑色の円」のレイヤーが重なり,その上に「黄色の円」のレイヤー,さらにその上に「赤色の円」のレイヤーが重なっています。
この重なりの順序は,変更することができます。例えば,「白地の紙」のレイヤーを「緑色の円」のレイヤーの上に重ねたい場合は,以下のように操作します。
この操作方法は,一例です。実際には,「緑色の円」のレイヤーを選択後,「↓」をクリックして,緑色の円のレイヤーを白地の紙のレイヤーの下に移動しても同じことができます。また,メニューバー—[レイヤー]—[重なり]を使用しても同じことができます。
さらに,レイヤーダイアログ上で,重なりを変更したいレイヤーを選択し,そのレイヤーをドラッグすることでも重なりの変更を行うことができます。
特定のレイヤーを表示したり,非表示にしたりすることが以下の操作で可能です。
「非表示」を逆に「表示」したい場合には,以下のように操作します。
要するに「瞳アイコン」でレイヤーの「表示・非表示」を切り替えるということです。
特定のレイヤーの複製(同じものを別レイヤーで作成)することができます。
特定のレイヤーの削除は,以下の手順で行います。
これまで学習した内容では,新しいレイヤーに対して描画したりすることはできませんが,一応,新規レイヤーの作成方法について説明しておきます。
この他にもレイヤー操作には,重ね合わせの方法を選択したり,透明度を変更したりすることができますが,まずは,基本操作として以上の事項ぐらいをマスターしてください。